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2011年04月09日

大切なのは省エネと言いながら

今朝の新聞の大手家電量販店の広告に「今大切なのは省エネ」と書かれていました。大切なのは省エネと言いながら

その通りはその通りなのですが、根本的なことが間違っている。
その言葉のすぐ下に、液晶テレビの46型などの写真が掲載されています。

本当の省エネは総量を減らすことであって、効率をあげることだけではありません。

そのテレビのデータには2012年度省エネ基準達成率136%と書かれています。
基準達成率が高いものを選ぶことも大切かもしれませんが、もっと小さいテレビを選ぶことが先ですね。

日本の小さな部屋に馬鹿でかいテレビが置かれている。
そんな状況で省エネなんておかしい話です。
もっと言えば住まいに置くテレビの台数を減らすことが本質ですね。

車にしても同じ。
すごく大きな車にエコポイントがつけられていました。
誰しも本当の省エネだと思っておらず、車のエコポイントは経済対策だと言っていました。

そんないい加減な話が通る社会を変えなければなりません。

住まいについても同じです。

高気密、高断熱の全館冷暖房の施設はエコではありません。
断熱があまり高度ではないものであっても、エアコンなどの冷暖房が部屋ごとにされているほうが省エネなのです。

ここで間違ってはいけないことは、断熱があまり良くなくても良いということではありません。
断熱性能は良いほうが良いのに決まっています。
でも、いくら良いからといって必要もない部屋を冷暖房するということが無駄だと言うことです。

全館冷暖房する理由として、暖房されている部屋とそうでない廊下や便所との温度差によるヒートショックなどの話を挙げる人がいますがそれは間違いです。

断熱性能の良い家では、暖房をしていない廊下や便所などでも温度はそんなに低くなりません。
そのための断熱です。
もし部屋と廊下や便所との温度差が大きくなるとしたら、部屋の温度が高すぎるからでしょう。

いずれにしても省エネの話がいい加減すぎます。

家電製品であれば大きな製品を買おうとして効率の良いものを選ぶより、小さなものを選んだり、不必要なものは買わないことが重要です。
車については大きな車より小さな軽自動車に乗ること。さらに車ではなく自転車に。自転車がつらいならアシスト自転車を購入するのも良いでしょう。

住まいで言えば、断熱性能の良い家を造るだけでなく、無駄に大きな家にしない。
さらに、耐久性をあげて、できるだけ長持ちするように考える。
製造時や廃棄の時に大きなエネルギーのかかるコンクリートや鉄骨の建物を選ばず木造を選ぶ。
同じ木造なら、耐久性の高い国産の木材を使った在来工法や伝統構法を選択する。
国産木材を使うなら、できるだけ輸送にエネルギーの掛からない地元の木を使う。

いろいろ考えていくと今の社会が進んでいこうとしているところと反対のことになります。

そろそろ大量消費に支えられる馬鹿げた社会を終わりにしなければなりません。

でもそういう社会を終わりにすれば、お金は手元に残らないかもしれませんが、幸せは必ず残るようになると思います。

大きな修正をどのようにするのか。これが一番難しい。
でも今やらないと二度と機会は訪れないのではないでしょうか。


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