2011年08月08日
前向きに

セミの鳴き声も一層力を増しているようで、暑い夏の演出に全力を尽くしているようです。
出だしでこんな言葉しか言えない自分がちょっと情けない気もしますが・・・・
暑いです(笑)
昨日だったか新聞にある建築士さんが書かれている記事を読んで、おもしろいなと思ったことが。
炭の話なのですが、炭は太陽というタイトル。
内容をちょっとだけ簡略化して書くと・・・
木は普通に燃やしてしまうと灰と炭となり、いわゆる消し炭であまり役に立たないけれど、火をつけてある程度燃やしたところで酸素の供給を極端に減らして蒸し焼きすると炭ができる。
この炭は熱エネルギーとして利用できるようになる。
木はもともと光合成で太陽エネルギーを取り込んでいる。
6CO2+12H2O+688kcal→C6H12O6+6O2+6H2O
つまり二酸化炭素と水と太陽エネルギーが、光合成でブドウ糖と酸素と水になっている。
この中の炭素を取り出すのが炭を焼くということ。
これを炭になってからあらためて火をつけると
C+O2+CO2+94400kcalと熱を出す。
この現象を炭素の中に閉じ込められた太陽エネルギーが炭を燃やすことによって放出されると見なすとおもしろい。
炭の赤々と燃えている熱や光は、太陽エネルギーそのもの。
だから炭で沸かした湯でお茶を入れると美味しかったり、煮物がむちゃくちゃ美味しかったり。
炭火をおこす手間や最後の火の始末、火力コントロールがままならないと言う点は、ガスや電気を使うことに比べたら不便だが、そんなことと比べものにならないくらい炭火で調理したものはうまい。
しかも炭を焼くというのは電気やガスをつくるときのように、深いところから掘り出したり遠いところから運んでくることもない。
原子力のように大層な安全装置を幾重にも設置してもなお負のツケを将来に残す心配もない。
毎年毎年木が少し太っていくのを少し間引く程度で十分だし、炭を作るのにかかるエネルギーも炭焼きをする人間の腹が減るだけでエコロジカルなのだ。こんないいものを利用しない手はない。
とこんな記事でした。
書かれている数字の根拠まで確かめたわけではありませんが、なるほどと思ってしまいました。
昔の人がどれだけエネルギーを出せるか・・・なんて数値で確かめながら炭をつくっていたわけではないでしょうが、こんな風に分析したら、かなり難しい芸当をやっていたんだなーと感心してしまいます。
人間の知恵でできるすばらしいエネルギー利用ですよね。
利用するための面倒くささは、人が動けば解決すること。
あとは手間をかけられる時間をつくる暮らしができる社会をつくること。
人間の手間は多くの人を恐怖に落とし入れるような結果にはなりないと思います。
太陽光発電の需要がかなり多くなっているというニュースや記事を目にして、
本当にそれでいいのかな。。。となにかしら腑に落ちない気分でいました。
確かに自分の家でエネルギーをつくるのはいいことなんだけど・・・。
あのパネルがどの家の屋根にも設置されていくのかと思うと、
なんだかこれだー!って前向きに進めていく気分にもなれなかったのです。
でもこの記事で
太陽エネルギーの利用もこんな風に考えればいろんなことが見えてくるかもとちょっと前向きな気分になりました。
昔の知恵を現代にもっと活かすことができたらいいのにね。
便利さ追求にどっぷりではやっぱり難しいですよねぇ。
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Posted by 三和総合設計 at 10:03│Comments(0)
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